さとるさんみたいに [七月同盟]
「わしらも同盟に入れるかな」セワヤクサンとせいたかさんが話している。と言っても皆さんが知っている物語の二人ではない。ずいぶん時間が過ぎて、今のせいたかさんはおチャメさんの子供（セイタカサンのお孫さん）背が高いので、そう呼ばれているのだ。
小山と二軒の家、椿の木は今でも残っているが、周りはすっかり変わって住宅地の中に取り残されている。せいたかさん家族は少し離れた町で暮らしていて、柵はあるけど公園みたいなので勘違いした人が時々入ってくる。
コロボックルの国は、もちろん小山にある。
でも大きな建物や道に囲まれていて、かえるのふりをしても空を飛んでも出かけるのは難しい。すてきな秘密を分かり合えた人たち、トモダチも少なくなった。
こんな風に書いたので、小人たちは暗い気持ちでいると思われても仕方ないけど、本当は明るく愉快に生活しているのだ。今のせいたかさんは絵を描く人で、昔の家はアトリエと美術館を兼ねている。時々予約したお客様がやってきて、懐かしい景色の中にいる私たち、コロボックルの絵を見ている。
「本当にいるみたい！」「会いたい！」話し声が聞こえても姿は見せないけど、気持ちは嬉しい。技術が進み人の考え方は変わっても、心の中には大切に引き継がれているものがあると、せいたかさんは話してくれる。
わたしたちと人との新しい関わりかた、難しくて時間もかかるけど、セワヤクサンを中心にみんなで考えている。ここから広がる柔らかい風に助けてもらって。
好きな作家・作品のために小さな美術館を建て守っている人がいると、それも全国に。そんな人たちとなら。
コロボックルも夢見る「七月同盟」
８月の写真。悟さんです。
まだ麻生さんにお礼葉書出していない！
by 夏炉冬扇 (2023-08-01 20:12)
夏炉冬扇さん
メールでも大丈夫だと思います。
by 66mm (2023-08-01 20:17)